『この世界の片隅に』ようやく見ることができた。なかなか映画を観る根性も時間もない中、えいやっと勢いで見た。
例によって予備知識はない。
声優でのんさんが出てるってことくらい。
そののんさんの演技が素晴らしかった。
アニメ映画を見ると例えば宮崎駿監督の作品とかを観るとね、もう絵に圧倒されてしまうんだよね。
そして描けもしないのに絵に嫉妬する。
本当、自分のそういう部分は嫌いです。
この前、DVDで見た『君の名は。』もそうだけど『この世界の片隅に』も絵の部分では落ち着いて観ることができた。
絵も素晴らしいけれど、なんだろう絵に威圧感がないんだよね。
昭和初期の街の風景や看板といったビジュアルは好物なのでよく描いてくださいましたという感じ。
絵は原作を意識しているんだろう(映画の後、ちょっとだけ原作を読んで見た)とても柔らかい絵。
絵を描くのが得意な、すずという女性が主人公。
当時の文化も盛り込まれて、自然や建物や風景が優しく柔らかく描かれる。
それでも主体となってくるストーリーラインは戦争なわけで見進めるうちに徐々にシビアになって行く。
特に主人公のすずが怪我を負ってからのストーリー展開には引き込まれる。
右手。自分も絵を描く人間なので右手を意識することは非常に多い。
映画全体に、人が生きる上で悲しんだり苦しんだり喜んだりする等身大のエピソードの数々に胸をつまされる。
クライマックスは広島の原子爆弾投下なのだが、それ以前の物語の舞台である呉の空襲シーンの数々にはやはり戦争は絶対に避けるべきことと思わされる。
途中途中で挿入されるアニメーションらしい絵の手法も飽きさせない。
無論、現代においての戦争は全く別の方法で行われるのだろうけれど、戦争はダメだ。
戦争という暴力は避けるべきだと思う。
だから北朝鮮みたいな国は本当になんとかして欲しい。
戦争の意味が想像できていない。
戦争の意味が理解できていない。
そりゃ、自分自身、戦争を体験したわけでも関わったわけでもないけれど、戦争はダメだ。
一番大きな理由は「誰かの大切な誰かが傷つく」ってことじゃないかな。
優しく、強く、たくましく、美しい映画でした。
見ておいて決して損はない映画だと思しました。
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